私たちのサービスでもあるデジタルマーケティング内で自社でWebメディアを運用するという依頼を頂きます。
自社メディア運用はクライアントの課題解決をおこなうための一手段として多くのクライアントと共にメディア運営を行ってきました。
その中で、Webメディアの立ち上げに関するご相談を頂きます。
今回はWebメディアを立ち上げに失敗しないために抑えてほしいというポイントについて話していきます。
- Web制作会社のディレクターをしている
- マーケティング施策の大枠を知りたい
- これからWebで集客していきたい
- 問い合わせにつながるマーケティング施策を知りたい
メディア運営する「目的・ゴール」を明確にする(ミッションを定める)
メディアを運営するにあたって目的は運用方法やルールづくりにおいて必要です。企業が抱える事業課題はさまざまあり、以下のような目的をもってメディアを立ち上げるケースがありました。
【メディア運営する目的の一例】
- サービスを伸ばすためのリード獲得
- 相談、問い合わせ件数の増加
- ECサイトの販売数・売上を増加
- 見込み顧客との接点(自社サービスの認知)の増加
企業規模、事業、商品・サービスなどによってもオウンドメディアを用いてどのような課題を解決するか、どのようなオウンドメディアであるべきか、運用することでクリアするべきミッションを定めましょう。運営チームでも共通言語として共有しておくことが大切です。
カテゴリー・コンテンツの選択で情報を特化させる
カテゴリー・コンテンツを選択することは、訪問者が必要な情報にスムーズにアクセスできるよう、情報の種類やテーマごとに分類し、整理します。
訪問者が使いやすい、見やすい設計にしておくことが、回遊率の向上の一助になるかもしれませんし、次の気になるページを見つけ必要なコンテンツとしてシェアしてくれるかもしれません。
読者がサイト内を回遊する過程で離脱を生まないよう、分かりやすく使いやすいカテゴリ・コンテンツを選択しておきましょう。
成果を出すためのワークフローの構築
私たちがWebメディアの立ち上げする際におこなっているワークフローは以下のような順におこなっています。
- 運用目的・ミッション・目標を決める
- 各パートごとにリソースの配分を決める
- タッチポイントを設計する
- メディア本体のサイト構築・コンテンツ制作を行う
- 数値計測・インサイトの分析
- 運用を行う(コンテンツ制作など)
Webメディアの立ち上げは、3つのフェーズに分けられ「計画」「準備」「運用」、以下の要素について準備をおこなっていきます。
運用目的・ミッション・目標を決める
Webメディアを運用していく目的を定めていく必要があります。集客をするためにおこないますでは、「運用するために必要なリソース・運用し続けていく動機」が弱くうまく運用することは難しいでしょう。
しかしながら、Webメディアの運営に関するご相談をいただく企業に共通している課題はそもそもの目的がないが集客するために施策だけが走っている、という現状です。
せっかく運用していくのであれば、成果が上がっていくほうが運用していておもしろくやる意味も見出せるでしょう。
まずは「なぜWebメディアを立ち上げるのか」その目的を定めてから、プロジェクトを進めましょう。
考え方としては、以下の通りです。
- 現在の事業課題は何か
- それの課題を解決するための手段としてオウンドメディアが最適か
課題解決のためにおこなう施策として最適な場合にはおこなっていきましょう。
各パートごとにリソースの配分を決める
運用していくにあたり、どの部分にリソースを注ぐのかが大切です。目標を達成するための運用に対しスケジュール計画し、「必要タスク・不要タスク」とタスクの見えるかをしておくもの必要でしょう。
例えば、SEO対策も、SNSも、広告運用などとさまざまな流入経路からの集客をおこなうと、リソースが分散され中途半端になり、施策は失敗してしまいます。
BtoB向けオウンドメディアにおいて、「リード獲得」を目的とし、メディア上の「サービス資料ダウンロード数(CV数)」を成果指標とするのであれば、CV数獲得に向けた戦略を設計していきます。
※比較検討系のキーワードで検索結果の上位獲得をすることで継続的な流入、継続的なCVを獲得できる「コンテンツSEO」を用いた戦略が相性がいいです。
タッチポイントを設計する
目標までのスケジュール・タスクを決めたとは訪問者とのタッチポイントを設計します。このとき、設定したペルソナを設定し、カスタマージャーニーを考えると情報の整理がしやすくなります。
タッチポイントは顧客との接点、接触する場所で、ユーザーに情報を届けるために考えておくべき重要なポイントです。
オンライン | オフライン | |
購入前 | マス広告 交通広告 看板 チラシ パンフレット 店頭ディスプレイ 展示会 など | Webサイト Web広告 SNS レビューサイト ブログ プレスリリース オンライン展示会 など |
カスタマージャーニーを考えるフレームワークに「ニーズ認識→商品認知→比較検討→購入→利用→継続・再購入」という流れに分けて考え、
- ニーズ認識:どのような状況で、どのような課題を抱え、どのようなアクションを起こすか
- 商品認知:ユーザーはどのように商品を認知するか
- 比較検討:どのような情報が必須要件で考えているか
- 購入:何をもって決定理由になるか(KPI設計)
- 利用:なにをもって利用したいとなるか
- 継続・再購入:購入前・後でレビューを踏まえ継続する理由はなにか
などといった情報を整理していきます。
メディア本体のサイト構築・コンテンツ制作を行う
タッチポイントを設計し、成果獲得に必要なコンテンツを導き出したら、メディア本体のサイト・コンテンツ制作に進んでいきます。
サイトのワイヤーフレームを作成し、必要な機能や各ページの要件定義をおこないます。さらにサイト内検索や問い合わせページ、会員登録ページなど、必要機能の選定していきます。
また、0から立ち上げる場合にはドメインの取得、サーバー契約、サイトの管理方法、CMSなどを準備する必要があります。
数値計測・インサイトの分析
Webメディアにコンテンツを増やしていきます。一定数のコンテンツがないとサイトへの流入が少ないため、データとして参考になりません。まずは定めた戦略に沿って行動量(コンテンツ作成)を積み重ねていきましょう。
その中で制作しているコンテンツがユーザーに届いているか、検証・振り返りは必須です。GA4・サーチコンソールは確実に設定しておきましょう。
さまざまなWebメディア運用に携わってきたなかで、やはり重要なのは、「継続」と「成長」です。そのためには、インサイト分析し、正しい運用をおこなっていく必要があります。
GA4・サーチコンソールでは、「お問い合わせ数」「キーワードの検索順位」「指名検索数」「コンテンツ制作本数」など、計測数値を確認したうえで、次の施策をうてるようにしましょう。
運用を行う(コンテンツ制作など)
Webメディアの運用で成果を上げるには、CVとなるCTAとの導線がスムーズであることは必須です。また、CVを増やしていくにはWebメディアへの流入(PV)が増やさなければなりません。
そのために検索に好まれるコンテンツの制作方法(SEO対策)を踏まえた構成でコンテンツを制作していく必要があります。検索したユーザーがどのような課題を解決したいのか、検索した意図やニーズを満たせるようにコンテンツを充実させましょう。
コンテンツ設計は、キーワード検索で流入してくる訪問者のニーズと向き合い、どのようなコンテンツをどんな順番で提供すれば、ユーザーを最高のゴールに導けるかを考えることを指します。例えば以下のような項目を洗い出します。
- 検索背景
- 検索キーワード
- 顕在ニーズ
- 潜在ニーズ
- ユーザーにとっての最高のゴール
- そのゴールに導くためのストーリー
- 具体的な見出しや本文の内容
まとめ|目的・ゴールからの逆算で道すじを明らかにし、PDCAをまわす
今回ご紹介した内容を参考にWebメディアの立ち上げからおこなってみてはいかがでしょうか。
Webメディアは目的・目標から逆算することでタスクが明確になります。細分化すると多くのタスクがあるように見えますが、方向性を間違わないためには必要なことです。
また、Webメディアは立ち上げ、継続することから施策の良し悪しを判断することができます。以下、立ち上げのフローを踏まえ、着実に構築していければ、失敗する可能性は減るでしょう。
- 運用目的・ミッション・目標を決める
- 各パートごとにリソースの配分を決める
- タッチポイントを設計する
- メディア本体のサイト構築・コンテンツ制作を行う
- 数値計測・インサイトの分析
- 運用を行う(コンテンツ制作など)
この記事で紹介した内容をふまえ、Webメディア運用に取り組んでみてください。ユーザーの満足度を高められるメディアを作りましょう。